第34号 第1会議室 | (1999/10/18) |
● 立候補を決めるまで ● |
□立候補の動機 選挙に出ようとする人たちは,大体3つのパターンがあります。 ・1つ目は,政治家志望だった場合。 この場合は,非常にわかりやすいです。立候補を決意するまでの間も,地道に地域活動を行ったり,また政治家の秘書として経験を積むなど,その道一本に人脈などを築いてきています。 ですから,このような人たちの場合は,立候補する事に抵抗はなく,あとは当選するかどうかを見極めることが中心の問題になります。 ・2つ目は,名誉職的に出る場合。 今でも,地方に行けばこの名残が多く残っています。地元の名士として,財産も築きあげ,あとは地位だけというような方が当てはまります。ですから,年齢的には,比較的高めになるのは当然です。 そして,地方議会によくある地域の代表として出てくれといった場合も,この分類に入れることができるでしょう。 ・3つ目は,やむにやまれず出る場合。 地方の議会の多くは,市民運動を行っている中で,行政へのもどかしさ,不満などがたまり,話が通じないなら私が出てやれという流れが多いようです。 それが高じて国政まで発展する方々もいます。 これに当てはまる人は,まず何かしらの社会的不満や要望を持っています。そして,政治の場が解決を図る場所である,ということを認識しているからこそ,立候補という手段を選びます。 □どの選挙に出るか では,いざ立候補するとして,どのような選挙にでるのでしょうか? 一番身近なところで,やはり地方議会の選挙に出るというのが多いでしょう。 その理由として,選挙の規模が小さい(得票数・選挙区の広さなどなど)というのがあるでしょう。つまり小さいということは,それだけ,お金がかからないということに他なりません。 例えば国政規模の選挙の場合,今の小選挙区では何万という名簿を必要とします。ここで仮に5万人の名簿があったとして,その人たちに何らかのニュースを郵送すると,5万人×80円(封書として)=400万円の経費が必要です。 しかし,これが地方議員の場合,当選ラインが下がれば下がるほど,こういった経費がかからなくなります。 ただ,本人の意欲がどこにあるのかが,最終的な決断の基準です。 国政に関する問題を解決したいのか,それとも身近なことに関わっていきたいのかによって,出馬する選挙の決断は変わってくるでしょう。 □最初にすること 立候補を決めると,まず何をしなければならないか。 まず,「自分は立候補するんだ」というアピールをしなければなりません。自分一人が決意をしても,周りが気づかなければどうすることもできません。 選挙を戦うわけですから,当然,いろいろな政治活動を行うことでしょう。そのなかで,口コミでの広がりなどがあって,候補者としての認知がされていきます。 しかし,余程小さな選挙区でない限り,ほとんどの有権者は立候補しようとした人のことを知りません。口コミには限界があります。 そこで,マスコミを有効に利用しない手はありません。知らせておきさえすれれば,記事になるならないは別にして,何かの拍子に記者の間で話題が出たりするなど,有形無形の情報の広がりがあります。これは選挙を戦う中で重要になります。 つまり,最初にしなければならないのは,マスコミへの発表です。大手新聞にはそういったモノは載りにくいですが,地方になれば,地域のミニコミ紙が掲載してくれることもあります。 「では,記者発表をするといっても,一体どこですれば?」 そういった疑問が出てきます。 あまり有権者には知られていませんが,都道府県庁や市役所などでは記者クラブという部屋があります。これは,行政の情報・議会の情報などを集めるのに,各報道機関が一/に記者を張り付かせている場所です。その記者クラブを利用します。 立候補を決めたら,こういった手順を最初に,あとは日々の政治活動を選挙期間までみっちりこなすことが必要でしょう。 (吉田)
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